よくわかる自己破産ガイド

借金で悩んでいる方のために自己破産を中心に、その他の債務整理についてもわかりやすく解説するサイトです。

自己破産の手続きの流れを解説

自己破産は他の債務整理の方法に比べて手続きの流れが複雑で分かりにくいと言えます。特に財産があるかないかでは大きく手続きの流れが変わりますし、要する期間も全然違います。

また、出廷しなければならないこともありますので、手続きの流れを把握しておかなければ、あとから弁護士と揉める可能性も否定できません。自己破産を検討している方は必ず流れを把握しておく必要があります。

そこで、今回は自己破産の手続きの流れについて解説していきたいと思います。

まずは免責が決定するまでの大まかな流れを見てみましょう。

自己破産の流れ

流れ①:まずは申立ての書類を提出する

自己破産をする場合、まず最初に行うのは「破産手続開始の申立て」です。これをしなければ自己破産は始まりません。

債権者一覧表などと一緒に破産手続開始・免責許可申立書という書類を裁判所に提出します。提出する裁判所によって、書類の形式が微妙に違いますので、各裁判所の形式に従って提出するようにします。

どこの裁判所に提出するかと言うと、申立人(債務者)が住んでいる住所を管轄している地方裁判所に提出します。注意すべきは、住んでいる場所と住民票の住所が異なる場合は住んでいる住所を管轄する地方裁判所に申立てなければなりません。つまり、住民票の住所を管轄する地方裁判所に申立てるわけではありません。

基本的に破産手続きと免責手続きは別物と考えられており、以前は別々に申立てを行う必要がありました。しかし、現在では破産手続開始の申立てを行うと、免責許可手続きも申立てとみなされるようになっています。

また、申立書を書く時の注意事項として裁判所は「申立時の状況を正確かつ正直に記載」するように呼びかけています。嘘を記入したり、書くべきことを隠したりすると、手続きが開始されなかったり、最悪の場合は免責が許可されなくなる可能性があります。

提出された書類は裁判所書記官により不備がないかをチェックされ、問題なければ受理されます。

流れ②:最初の関門は支払い不能かどうか

書類が受理されれば、次は破産手続開始が決定されるかどうかです。

破産手続開始決定をしてもらうには、裁判官と面接をして、「この人は支払い不能の状態」であることを認めてもらわなければなりません。この面接のことを「審尋」(破産審尋)と言います。

審尋では、どうして破産することになったのかなどの事情や経緯を聞かれたりしますが、破産手続開始申立書に書いたような内容ですので、心配する必要はありません。また、破産する本人が同席する必要はなく、代理人の弁護士だけでも構いません。

ちなみに、裁判所によっては書類で済ませることをあるようです。

申立書や審尋によって裁判所が「支払い不能な状態」と認めると、破産手続開始決定がなされます。

流れ③:同時廃止と管財事件

「支払い不能な状態」と認められ、破産手続開始決定がなされると、ここからは、財産があるかないかで流れが異なってきます。この辺が自己破産の分かりにくい点かも知れません。

同時廃止

破産者にこれといった財産が無い場合は、破産手続開始決定と同時に破産手続廃止の決定が行われます。このように、開始と廃止が同時に行われることを「同時廃止」と言います。

同時廃止となるのは、これといった財産がなく破産手続き費用も出せない場合です。基準としては、全ての財産から差押えが禁止されている財産(自由財産)を引いて、破産手続費用となる20万円があるかどうかで決まります。よって、20万円以下の場合は同時廃止となります。

同時廃止となると、破産手続は何もせずに即終了となり、財産の処分もありませんので、破産者は全ての財産をこれまで通りに所有することができます。

管財事件

破産者に財産がある場合は、同時廃止ではなく、「管財事件」となります。管財事件となると、破産手続開始の決定と同時に裁判所は破産管財人(弁護士)を選任します。破産管財人によって財産は差押えられ、お金に替えられた後、借金の額に応じて債権者の配当されます。

破産管財人は裁判所の監督の下で動きますので、破産者の代理人と同じ弁護士と言っても、破産者の味方ではありません。しかし、破産者は破産管財人に協力する義務がありますので、必要に応じて財産の内容や経緯などを説明しなければなりません。

協力しなかった場合や財産を隠していた場合は、免責不許可事由となり免責が許可されない可能性がありますので、十分に注意してください。

また、管財事件となると破産者が財産を隠すことを防止するために、破産者宛てに届いた郵便物は破産管財人に転送され、中身を確認されることになります。

管財事件では債権者集会というのも開かれます。基本的には任意なので開いても開かなくてもいいのですが、東京地方裁判所では必ず開くようになっています。ちなみに、貸金業者のほとんどは出席しないようです。

破産者の出席も義務ではありませんが、破産管財人からの報告など有益な情報が入ってきますし、逃亡したと思われないためにも必ず出席するようにしましょう。

財産をお金にかえて債権者に配当すると、破産手続終結決定がなされて、破産手続きが終わります。

流れ④:免責

破産手続が終わると、いよいよ免責手続に入ります。免責の許可が出て、初めて借金がゼロになります。なので、破産手続が終わったからと言って安心してはいけません。

免責手続の流れとしては、同時廃止と管財事件で微妙に異なりますが、大まかには以下のように進みます。

・裁判所が債権者から意見を聞く

・免責審尋

・免責許可の決定

↓(債権者から2週間以内に即時抗告がなければ)

・免責許可の決定が確定

管財事件の場合は、債権者から意見を聞くだけではなく、破産管財人が免責不許可事由がないかを調査し、裁判所に報告します。

免責不許可事由についてはコチラの記事を参考にしてください。
知っておくべき自己破産の5つのデメリット

同時廃止でも管財事件でも最後は免責審尋が行われます。破産審尋と同じように、裁判官からの質問に口頭で直接回答します。

以前は必ず開かなければなりませんでしたが、2004年の破産法の改正により任意になりました。しかし、現在も必ず行われているのが現状です。また、破産審尋を書面で行っている地方裁判所でも免責審尋は出廷するようになっているようです。

質問内容は裁判官によって異なりますが、嘘をつかず真摯に対応すれば大丈夫でしょう。免責不許可事由がないからと言って、適当に対応してはいけません。

裁判官は免責不許可事由がない限り免責許可の決定をすることになっています。たとえ免責不許可事由があったとしても、破産した経緯や反省しているかなどの事情を考慮して免責を許可することがあります。これを「裁量免責」と言います。

免責許可が決定されたからと言っても、まだ借金がゼロになったわけではありませんので、注意してください!免責許可が決定から2週間以内に債権者から不服の申立てがなければ、免責許可の決定が確定となり、晴れて借金が免責となります。

▼「自己破産」の人気ブログをチェック!

にほんブログ村 その他生活ブログ 自己破産・個人再生へ にほんブログ村