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破産管財人はどのような立場でどんな仕事をするのか?

破産管財人とは?

借金の返済が困難になった場合、最後の手段として自己破産という方法があります。自己破産の申し立てをし、破産の要件をみたしていれば、裁判所により破産の決定が出されます。

破産の決定が出た場合に、裁判所によって破産管財人が選任されるケースがあります。

今回はこの破産管財人がどのような立場でどのような働きをするのかを詳しく解説したいと思います。

破産管財人が選任されるのはどういう時?

破産管財人とは、わかりやすく言うと、破産者の財産を管理する人です。 しかし、自己破産を申し立てたとき、財産が全くないということもあります。

このような場合には、財産を管理する必要もありませんから、破産管財人は選任されません。破産の決定が出ると同時に破産廃止といって手続きが終了することになります。

一方、破産者が財産を持っていれば、それをお金に換えて債権者に分配する手続きが必要になります。ところが、破産者自身には財産の処分権限がありませんから、自分で財産の売却等ができません。

そのため、破産者の財産の管理や処分を行うために、破産管財人が選任されるのです。

管財事件とは破産管財人が選任される事件

破産管財人が選任される事件のことを「管財事件」、破産管財人が選任されず破産廃止になる事件のことを「同時廃止事件」と言います。

通常、法人が自己破産を申し立てる場合には、同時廃止事件になることはなく、全て管財事件の扱いになります。一方、個人の場合には、同時廃止になるケースと、管財になるケースに分かれます。

個人で自己破産を申し立てる場合には、そもそも手元にお金がないのが普通です。しかし、不動産などの資産があれば、それを換金して債権者へ分配することができるので、破産管財人が選任されます。

また、個人事業主で売掛金債権や貸付金債権を持っている場合や現在の勤務先を退職後に多額の退職金を受け取れる見込みがある場合などにも、破産管財人による債権回収手続きが必要になります。

なお、管財事件のうち、裁判所によっては、予納金の額を大幅に少なくした少額管財事件を取り扱っていることがあります。

破産管財人の仕事は破産財団に属する財産の管理や処分

破産管財人は、「破産財団に属する財産の管理及び処分」(破産法78条1項)を専属的に行います。破産財団とは、処分されるべき破産者の財産をまとめて呼ぶ呼び方です。

法人の場合には、全ての財産が破産財団に含まれますが、個人の場合には生活に必要な一部を自由財産として手元に残しておくことができますから、それ以外の財産が破産財団に属することになります。

具体的には、破産管財人は、以下のような仕事を行います。

1.破産財団に属する財産の調査

どんな財産が破産財団に含まれるのか、他に隠している財産はないのか、債権者は漏れていないかなどを調査します。

2.財産を換価

破産財産に属する財産を売却などで換価(現金化)します。換価方法等は破産管財人の裁量に任されていますが、不動産の任意売却や100万円以上の動産の任意売却などには裁判所の許可が必要です。

3.破産者の郵便物を受け取り開封

破産管財人が選任されると、破産者宛の郵便物は全て破産管財人に転送されます。これにより、破産者に隠し財産がないか、新たな債権者がいないかなどをチェックします。

4.債権者への配当

破産財団に属する財産を換価して得た金銭を順位や債権額に応じて各債権者に分配します。分配されるのは、破産財団の金額から破産管財人の報酬や経費、公租公課等を差し引いたものになります。

破産管財人として選任されるのは弁護士

破産管財人は自己破産を申し立てた地方裁判所が選任します。破産管財人として選任されるのは、その裁判所のある地域に事務所がある弁護士です。

自己破産の申立ての際に代理人として弁護士がついているケースもあると思いますが、申立て代理人弁護士が破産管財人になることはありません。 破産管財人は、あらかじめ破産管財人をやっても良いという希望を表明している弁護士の中から選ばれます。

破産管財人は破産手続開始決定と同時に選任されることになっていますが、実際には事前に裁判所から候補者に電話などで打診があり、候補者の承諾を得て内定しています。

破産者は破産管財人への協力義務がある

破産管財人は、弁護士と言っても、破産者の味方ではありません。破産者の味方は申立代理人弁護士であり、破産管財人はどちらかというと債権者側の立場になります。

破産管財人の責務は、破産者の財産を適切に管理し、できるだけ高い価格で換金することになります。破産財団の額を増やすことにより、債権者が多く配当を受けられることになるからです。

破産管財人は破産者の味方ではありませんが、破産者は破産管財人に協力する義務があります。破産管財人への協力義務に違反すると、免責許可が得られない可能性もあります。

免責許可が得られなければ、債務が免除になりませんから、破産した意味がなくなってしまいます。

破産管財人の報酬は破産者が支払う

破産管財人が選任された場合には、破産管財人の報酬が発生します。破産管財人の報酬は、破産者が負担することになります。

破産管財人の報酬は、少額管財事件の場合で少なくとも20万円一般的な管財事件の場合には少なくとも50万円程度かかります。破産管財人の報酬を含む金額を破産申し立て時に予納金という形で裁判所に支払う形になります。

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