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自己破産などを弁護士に依頼するときの委任契約書とは?

※この記事は弁護士の監修のもと作成しています。

委任契約書とは?

多重債務者状態になって借金返済が苦しくなった場合には、弁護士に依頼して自己破産などの債務整理手続きをすることによって解決できます。

弁護士に自己破産などを依頼する際「委任契約書」という書類を作成しますが、「委任契約書」とはいったいどのような書類で、なぜ必要になるのでしょうか。委任契約書を作成する際の注意点も知りたいところです。

今回は、弁護士に自己破産などを依頼する際の委任契約書について解説します。

委任契約書とは

自己破産などの債務整理手続きを弁護士に依頼する際の委任契約書とは、いったいどのような書類なのでしょうか。

委任契約書とは、自己破産などの事件を弁護士に依頼する場合に、依頼者と弁護士の契約内容を明らかにするための契約書です。委任契約書には、事件の依頼内容や弁護士の権限、費用などの契約内容が事細かに記載されています。

通常弁護士に自己破産などの債務整理を依頼すると、弁護士から委任契約書の作成を求められます。とはいっても必要事項はほとんどすべて弁護士側で作成して準備してくれており、依頼者としては委任契約書の内容の説明を聞いて、納得すれば署名押印するだけで作成出来ることがほとんどです。

弁護士に自己破産などの債務整理手続を依頼する際には、委任契約書作成の必要があるので法律事務所に印鑑を持参する必要があります。このときの印鑑は実印でなくとも認印でもかまいません。

委任契約書が必要な理由

自己破産などの債務整理を弁護士に依頼する際、なぜ委任契約書を作成するのでしょうか。委任契約書が必要になる理由を確認します。

委任契約書は、依頼者と弁護士との間の契約内容を書面で明らかにしておくためのものです。具体的には事件の内容や弁護士の受任範囲、費用などの項目が詳細に書き入れられています。このことにより、依頼者と弁護士との間での後々のトラブルを避けることが可能になります。

考えられるトラブル①

たとえば任意整理を弁護士に依頼した際、手続中に過払い金が発見されたら追加で着手金が発生したり報酬金が発生することが多いです。

この場合、依頼者側は当初の料金内ですべての仕事をして欲しいと考えるかも知れませんが、委任契約書の内容での弁護士の受任範囲に過払い金請求が含まれていなかったり、過払い金請求がある場合には別途報酬金が発生する旨記載されていれば、当初料金で過払い金請求手続きまで依頼することは出来ないということになります。

もしこのときに何の取り決めもしておらず、委任契約書の作成もしていなければ、過払い金請求事件の着手金や報酬金について、弁護士と依頼者との間で認識の食い違いがあって、トラブルになってしまう可能性があります。

考えられるトラブル②

同じように、当初は任意整理を依頼したけれども途中で自己破産手続きに移行した場合などにも追加費用が必要となりますので、何の取り決めもなければトラブルとなってしまうでしょう。

しかし、当初の料金では任意整理しかカバーできないことが委任契約書上明確であれば、自己破産で追加費用が必要になることに依頼者も弁護士も同意しやすくなります。

このように、委任契約書は弁護士と依頼者との間で、契約後無用なトラブルが発生することを防ぐという意味合いから、作成の必要性が高いものです。

委任契約書の内容

弁護士に自己破産などの債務整理手続を依頼する際の委任契約書にはどのような内容の記載がなされているのでしょうか。

事件名

委任契約書には、まずは依頼する事件名が書かれます。

たとえば自己破産なら自己破産申立事件(自己破産免責申し立て事件)、任意整理なら任意整理事件、過払い金請求なら過払い金請求事件、個人再生なら個人再生申立事件など、その旨はっきり記載されます。

このことによって、まずどの事件の範囲で弁護士に依頼したのかが明らかになります。

費用

次に重要なのは費用です。

着手金や実費、預り金については「〇〇円」などと当初に定められますし、成功報酬金についてはその発生条件や、発生した場合の計算方法(たとえば回収した過払い金の〇%など)が記載されます。

支払い方法も記載

一括払いか分割払いか、いつまでに入金するか、振込先口座などの費用の支払い方法についても記載されます。費用については特に問題になりやすいので、しっかりチェックしておく必要があります。

契約の途中で終わった場合の費用は?

さらに、契約の途中終了についての定めも記載されます。たとえば自己破産などの進行中、弁護士が業務を続けられなくなったり、依頼者の都合で事件を取りやめるなど、途中で事件が終了するケースがあります。この場合に、費用の精算などをどのような方法で行うかが委任契約書に記載されることが多いです。

たとえば依頼者に責任のある場合であれば着手金の返還は行わないし、報酬金を一部支払わなければならないケースもあります。逆に弁護士に責任がある場合には着手金を一部返還する旨定められているケースもあります。

これらの定めの内容については各法律事務所によって異なりますので、個別にしっかりチェックしましょう。

さらに、依頼者と弁護士の双方が、互いに誠実に信義則に従って行動するなどの基本事項も定められていることが多いです。

委任契約書作成の際の注意点

弁護士に自己破産などの債務整理手続を依頼する場合の委任契約書作成の際の注意点を確認しましょう。

まずは、事件の依頼内容と費用をしっかりチェックすることです。

どの範囲で事件委任しているのか、たとえば自己破産手続きを依頼したのであればはっきり「自己破産事件」と書かれているかを確認しましょう。

そして費用の点も要注意です。着手金がいくらか、報酬金が発生するのかしないのか、発生するとしたらどのような場合に発生し、またいくらの金額になるのかをしっかりチェックしましょう。

その費用でどこまでのサービスが受けられるのかをしっかり理解した上で、追加で費用がかかるケースがないか、あるとすればどのような場合かも確認しておく必要があります。

費用の分割払いを定めた場合などには、その支払い方法や支払期限などもきちんとチェックします。

そして、契約の中途終了についても確認しておきましょう。万が一契約が途中で終了してしまった場合に費用の精算などがどうなるのかについては、一応頭に入れておくと安心です。

これらの点をしっかり確認していれば、自己破産などの債務整理事件の進行中に弁護士とトラブルになるリスクを相当程度軽減することが可能になります。

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