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自己破産で管財事件になるのはどんな場合か

管財事件になるのはどんな場合か?

自己破産を検討している人で、ある程度財産を持っていると、どのくらい財産を持っていると管財事件になるのか?など疑問を抱えている人もいるようです。そこで今回は、どの程度財産を持っていると管財事件となるのかなど、どんな場合に管財事件となるのかについて解説していきます。

自己破産では財産を持っている場合の管財事件か、財産を持っていない場合の同時廃止のどちらかの手続きに振り分けられますが、ある程度目安がありますので、どちらに振り分けられるか心配な方は参考にしてください。

財産を持っていない場合の「同時廃止」についてはコチラの記事で書いています。
自己破産で財産がない場合の「同時廃止」とは?

管財事件とは?

冒頭でも書いたように、自己破産は財産を持っているかどうかで行う手続きが異なります。財産がない場合は「同時廃止」、財産がある場合は「管財事件」となります。よって、同時廃止に該当する要件がなければ、管財事件として手続きが進みます。

管財事件となると、破産手続開始決定と同時に破産管財人(弁護士)が裁判所から選任されます。破産管財人は裁判所の監督のもと、破産者の財産を管理し、お金に換えて、各債権者に借金の額に応じて配当します。

また、破産管財人は破産者が財産を隠していないかなど、免責不許可事由の有無についても調査します。破産管財人の調査に協力することは破産者の義務となっています。協力を拒否した場合は免責不許可事由となり、免責が許可されない可能性が出てきますので注意しましょう。

破産管財人が財産をお金に換えて、債権者に配当し終わると、破産手続は終結します。そして、免責の手続きへと移ります。

どのような場合に管財事件となるか

個人の自己破産の場合、東京地方裁判所では予納金の最低額である20万円以上の財産があれば管財事件として扱われます。逆に財産が20万円に満たない場合は同時廃止となります。

この20万円とは管財事件の中でも、予納金の低い「少額管財手続」に必要な金額です。少額管財手続は東京地方裁判所などで行われている手続きで、全ての地方裁判所が実施しているわけではないので、注意が必要です。

現金を20万円以上持っていると管財事件

先ほど説明したように管財事件となるのは、財産が20万円以上ある場合なので、現金を20万円以上持っている場合も管財事件となります。

しかし、破産法では生活に必要な現金として99万円までを所有することを認めています。これを「自由財産」といいますが、自由財産は差押えなどをされることなく、破産しても持っておくことができます。他にも、衣類や寝具、家具、1ヶ月の生活に必要な食料、燃料などが自由財産として認められています。

ちなみに、なぜ99万円なのかと言えば、一般的な家庭だと1ヶ月に必要なお金が33万円とされているため、その3ヶ月分として99万円と定められています。

それでは、99万円まで自由財産として所持が認められているのであれば、99万円からからオーバーした額が20万円以上、つまり総額で119万円以上の現金あれば、管財事件になると思うかもしれませんが、それは間違いです。

99万円までは自由財産として認められているものの、実際に99万円持っていれば、20万円以上の現金を持っていると見なされ管財事件として扱われます。つまり、この20万円は自由財産も含んだ額ということです。

20万円以上の財産が1つでもある管財事件

現金以外の財産が多少なりある場合は、自分が同時廃止となるのか、それとも管財事件となるのか、気になるところでしょう。

自己破産において同時廃止か管財事件かを振り分ける基準は、現金以外の財産の場合でもその価値が20万円以上かどうかで決まります。

個々の財産が20万円以上なのか、それとも、財産を全てまとめて20万円以上なのかは、各地方裁判所によって判断が異なるため、どちらが正しいかは断言することができません。

東京地方裁判所を例に挙げると、個々の財産の中で20万円以上の価値があるものが1つでも含まれていれば、管財事件となります。

自己破産をする人は大きな不動産を持っていることは稀で、財産として多いのは以下のようなものです。これらの価値が20万円以上であれば、管財事件となります。

  • 預金
  • 保険解約返戻金
  • 有価証券
  • 退職金予定額の8分の1
  • 退職金の4分の1

逆に、20万円未満の財産は自由財産として、破産しても所有し続けることができます。

住宅を持っていても同時廃止なることも

破産する人の中には、マイホームのローンが残っている場合があります。この場合、マイホームを売れば、ほぼ間違いなく20万円以上の価値があるので管財事件になりそうですが、同時廃止になることもあります。

マイホームを購入したときよりも土地の値段が下がったりして、不動産としての価値が大幅に下落していることがあります。このような場合、担保としている不動産を売ったときの評価額が、住宅ローンの残りの金額を下回っていることがあります。

東京地方裁判所では住宅ローンの残りが不動産を処分して得られる価格の1.5倍以上であったときは、管財事件ではなく同時廃止として扱うようになっています。この状態をオーバーローンと言います。

●残りの住宅ローン÷不動産の評価額=1.5倍以上で同時廃止

例えば、住宅ローンがあと2000万円残っている状態で、住宅を売っても1000万円にしかならない場合は、上の計算に当てはめると2倍となるので、この場合は同時廃止となります。

しかし、全ての裁判所でこのような判断がなされるかは分かりませんので、前もって確認することをお進めします。

その他、管財事件になるケース

自己破産では財産が20万円以上あるかどうか以外にも管財事件となるケースがありますので、解説しておきます。

免責不許可事由が明らかな場合

破産者に明らかに免責不許可事由がある場合は「免責調査型」の管財事件に振り分けられる可能性があります。

免責不許可事由については以下の記事で書いています。
借金がゼロにならない!免責不許可事由とは

この場合、20万円以上の財産を所有していなくても借金をした理由のほとんどが、ギャンブルやキャバクラ、無駄遣いであれば、破産管財人を選任して裁量免責の調査をするために、免責調査型の管財事件になることがあります。

しかし、免責不許可事由の程度が軽度であり、借金の総額が300万円~400万円程度で、弁護士が十分に調査して20万円以上の財産が明らかにない場合は、管財事件にする必要はないとされていますので、同時廃止となります。

資産調査型の管財事件

所有している財産がはっきりしていない場合や財産がないことが明らかではない場合には管財事件へと振り分けられます。

破産者が自営業を営んでいる場合には財産状態の把握が難しいため、管財事件となります。また、借金の総額が5000万円以上だったり、債権者が多数存在する場合は、財産が存在している可能性があるため、管財事件となります。

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