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ローンが残っている車手放さずに債務整理できるか?

任意整理に関する質問

【質問】

消費者金融など5社ほどから借金があり、返しても返しても借金が減らない状況です。毎月の返済にも苦労しているので現在、借金整理を考えています。ローンが残っている車だけは手放さずに何とか借金を整理することはできないでしょうか?

【回答】任意整理なら可能です。

今回のご質問は、借金を債務整理した後もローンが残っている車はローンを払い続けながら所有しておきたいということですね。

借金を整理する方法(債務整理)には、
・任意整理
・特定調停
・個人再生
・自己破産

の4つの方法があります。

今回のような事情であれば、任意整理を弁護士か司法書士に依頼すると、車を手放さずに借金を整理することが可能です。また、任意整理以外の債務整理ではどうなのかも解説しておきましょう。

任意整理は債権者を選べる

任意整理は個人再生や自己破産とは違い、裁判所の手続きを利用しない借金整理法です。弁護士や司法書士が貸金業者に対して、返済する額や返済方法を直接交渉していきます。他の債務整理の手続きと比べ、自由度が高く、柔軟に対応することができるという特徴があります。

そのため、任意整理では借金を整理する対象となる貸金業者を選ぶことが可能です。車のローンが残っている場合は、そのローン会社を任意整理の対象から外すと、車はこれまでと同じように所有することができます。

逆に車のローンを任意整理した場合、車は手放すことになります。ローンが残っている車の所有権はローン会社になっていることがほとんどです。よって、車は担保として引き上げられることとなります。

もし、ローンの支払いが終わっている場合や一括で購入していた場合は、任意整理をしたからと言って、車が引き揚げられるということはありません。任意整理前と同様に車を所持することができます。

車のローンを任意整理の対象としない場合の注意点ですが、任意整理後も車のローンはそれまでと変わらずに支払いを続けるわけですので、それだけの返済資金が必要となります。車のローンも任意整理しなければ、計画通りの返済が難しいとなると、任意整理の対象からはずすことは難しいでしょう。

債権者平等の原則に反するという意見もある

債権者平等の原則とは、債務整理をする場合は債権者を全て平等に扱いなさいというものです。つまり、複数の貸金業者を対象に借金を整理する場合に、1部の貸金業者だけが得をしたり損をしたりすることがないように債務整理を行わなければならないということです。

この原則を任意整理においても適用すると、車のローン会社を任意整理の対象から外すことは難しくなってしまいます。また、実際に一部の債権者を任意整理から外したことにより、債務者が不利益を被ることもあるようです。

これらのことから、日本弁護士連合会(日弁連)では「債務整理事件処理の規律を定める規程」の中で、原則として一部の債権者だけを任意整理することはできないと定められています。

しかし、日弁連は、過払い金が発生している債権者だけを任意整理することができないということを定めているので、今回の質問のようなケースが当てはまるのかどうかは疑問です。

また、「原則として」できないということですので、一部の債権者だけを任意整理したとしても、車のローンを支払っていけるだけの収入や資金があれば問題ない可能性もあります。

この点の判断は、各弁護士や司法書士によって違いがありますので、任意整理を依頼する際に確認しておくようにしましょう。

任意整理以外の方法はどうか?

任意整理ではローンの残っている車を所持したまま、借金を整理できる可能性があります。それでは、任意整理以外の債務整理の手続きでは車を所持したまま借金を整理することはできるのでしょうか?

特定調停の場合

特定調停がどのような手続きなのか詳しくは以下の記事をご覧ください。
任意整理と特定調停を比較!その違いとは?

特定調停を行う場合も任意整理と同様に、整理の対象とする貸金業者を選ぶことができます。そのため、特定調停においても車のローン会社を対象から外すことで、車を所持したまま借金を整理することが可能です。

特定調停は自分で裁判所に申立てを行うので、弁護士費用がかからないというメリットがありますが、煩雑な手続きを全て自分でしなければならないというデメリットがあります。

個人再生の場合

個人再生がどのような手続きなのか詳しくは以下の記事をご覧ください。
任意整理と個人再生を比較!その違いとは?

個人再生の場合、ローンを既に払い終わっている車であれば、問題なく所有することができます。しかし、ローンが残っている車を所有できるか否かはちょっと複雑です。所有できるケースとできないケースがあります。

まず前提として、個人再生は任意整理とは違い、整理の対象とする貸金業者を選ぶことができません。よって、車のローン会社を個人再生の対象から外すことが出来ないのです。

そうなると、個人再生をしてしまったら、車はローン会社に引き上げられてしまいそうですが、そうではありません。車の所有者の名義によって、引き上げられるかどうかが異なるのです。

ローンで車を買うと、車検証の所有者の欄にローン会社名もしくはディーラー(販売店)名が書かれていて、使用者の欄に自分の名前が書いてあると思います。これは、ローンを払い終えるまでは車はローン会社もしくはディーラーの物で、使用者は使わせてもらっているだけということを意味しています。これを「所有権留保」といいます。

平成22年6月4日に最高裁は、「所有者の名義がディーラーなど販売店名になっていれば、ローン会社は車を引き上げることができない」という判断を下しています。つまり、所有者がローン会社かディーラーなのかで、車を手放すかどうかが変わるということです。

最近では所有者の欄はローン会社になっていることが多いようですが、個人再生を検討している人は一度、車検証を確認しておきましょう。

自己破産の場合

自己破産がどのような手続きなのか詳しくは以下の記事をご覧ください。
任意整理と自己破産を比較!その違いとは?

自己破産の場合は簡単です。ローンが残っていても、いなくても、車は引き上げられてしまいますので、車を所持したまま自己破産することは出来ません。

カテゴリ:よくある質問

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