HOME > 任意整理の基礎知識 > 住宅ローンは任意整理すべきか、それとも個人再生か

住宅ローンは任意整理すべきか、それとも個人再生か

住宅ローンの任意整理

念願のマイホームを手に入れたのに他にも借金があって住宅ローンの返済が困難に・・・。今の時代、このような方は少なくないでしょう。 今回は住宅ローンを返済している最中に多重債務に陥った場合はどのように借金を任意整理すべきかについて解説していきます。

特に、住宅ローン自体を任意整理すべきなのか?それとも他の借金を任意整理すべきなのか?ということについて詳しくみていきましょう。

まずは、住宅ローンの返済者が多重債務に陥ってしまう原因から見ていきます。

住宅ローンの債務者が多重債務に陥る原因

不況による給料の減少、リストラ、病気などにより住宅ローンの返済が困難となるのが多重債務に陥るきっかけです。

ローンの返済が難しくなったとは言え、念願叶って手に入れたマイホームですから手放したくはありません。そのため、生活費をローンの返済に当てて、足りなくなった生活費を消費者金融などで借りて補うことにより多重債務に陥ってしまうことが多いようです。

このように、いろんなところからお金を借りて多重債務に陥ってしまうと最悪の場合、自己破産になりかねません。自己破産をすると、借金はゼロになりますが、結局マイホームは手放すことになってしまうでしょう。

住宅ローンを返済中に多重債務に陥った場合、任意整理ではどのように対処すべきなのでしょうか。

住宅ローン自体をを任意整理する場合

住宅ローン自体を任意整理するということは、住宅ローンの債権者と話し合って返済方法を変更するということになります。この場合、住宅金融機構などには返済変更メニューが用意されているので、弁護士や司法書士を間に挟まずに返済方法を変更することができます

住宅金融支援機構の場合

金融機関と提携して「フラット35」を提供している住宅金融支援機構のホームページには、「月々の返済でお困りになったときは」というページが用意されており、どのような返済方法に変更できるかが紹介されています。

住宅金融支援機構では返済が困難となった場合、返済方法を下記の3パターンから選択できますし、組み合わせることも可能です。

①返済期間の延長・据置期間の設定・金利引き下げ
返済期間を最長15年まで延長することで、毎月の返済額が減少します。
同時に元金の支払いを止めて利息だけを支払う期間を設定できます。(最長3年)また、この期間中に金利を引き下げることもできます。
返済期間は延長されますが、その分支払う利息が上乗せされますので、支払う総額は増加します。

②一定期間、返済額を減額
子供の進学や、入院による医療費など一定期間だけ支出の増加が予想される場合は、一定期間だけ返済額を減額することができます。
減額の期間が終わると、減額した分が残りの期間に上乗せされるので、毎月の返済額は減額前よりも増えることになります。

③ボーナス返済の変更
会社からのボーナスが減少するなどしてボーナスでの返済が困難となった場合、ボーナス月の返済額を毎月の返済に上乗せしたり、ボーナス返済を止めるなどの変更ができます。

これらの返済方法を変更するには審査がありますので、まずは住宅ローンを申し込んだ金融機関へ相談するのが良いでしょう。

既に延滞している場合の変更は難しい

住宅ローンの返済が困難でもまだ延滞をしていない、または過去に1度だけ延滞してしまったという場合には、上記のように返済方法を変更できる可能性はあるでしょう。

しかし、長い期間延滞してしまっている場合には、金融機関が抵当権の実行をする可能性があります。簡単に言うと、担保として住宅を取り上げられてしまう可能性があるわけですね。こうなると、返済方法を変更しようとしてもまず無理だと言えます。

将来に渡ってなんとか返済できるようであれば、こうなる前に金融機関に相談することをおすすめします。

住宅ローン以外を任意整理することは可能か?

借金を整理する場合は全ての債権者を平等に取り扱わなければならない「債権者平等の原則」という考え方はあるものの、結論から言うと、住宅ローン以外の借金を任意整理することは可能です。

任意整理をすれば本当に住宅ローンは支払えるのか

ここで問題となるのは、住宅ローン以外を任意整理すれば本当に生活が改善され、住宅ローンの返済を続けられるのか?という点です。

任意整理の場合は借金がゼロになるわけではないので、任意整理をした後も借金とローンの返済は続きますし、弁護士費用も支払わなければなりません。

住宅ローン以外を任意整理しようとしている方は、収入と支出のバランスを考え、本当に返済していけるのかをもう一度よく考えてみる必要がありそうです。

個人再生という選択肢

最後に任意整理ではなく、個人再生という選択肢について考えたいと思います。個人再生も任意整理と同じく債務整理の1つの方法です。

住宅資金貸付債権に関する特則

個人再生には住宅資金貸付債権に関する特則というものがあり、住宅ローンがある場合には個人再生を行った後も住宅を手放さずに住宅ローンを返済できるというものです。

この特則には要件があり、たとえクリアしたとしても住宅ローンはそのままなので、利息や損害金を支払う必要があります。そのため、個人再生後にローンの返済が継続できるのかという点には疑問が残ります。

多重債務となった場合、住宅ローン以外を任意整理するのと同様に、借金を整理して生活を立て直すことではなく、住宅を残すことが借金整理の目的となってしまっては本末転倒だと言えそうです。

まとめ

住宅ローンを支払っている人が多重債務となった場合、最も良い方法としては、住宅ローンの返済方法を変更することだと言えます。住宅ローンを延滞する前のかなり軽度な時期に行う必要があります。

住宅ローン以外を任意整理する方法や、個人再生で特則を利用して借金を整理することができますが、借金整理後もローンの返済は難しい可能性が高いです。

大事なことは、多重債務に陥る前に住宅ローンを借りている金融機関に早めに相談に行くことです。相談に行くことで、毎月の返済額が減額されたりするので、多重債務になる可能性も低くなるでしょう。

↓「任意整理」の気になるブログを今すぐチェック!

にほんブログ村 その他生活ブログ 特定調停・任意整理へにほんブログ村