HOME > 任意整理の基礎知識 > 任意整理とは?知っておきたい任意整理の特徴

任意整理とは?知っておきたい任意整理の特徴

任意整理とは?

「任意整理」は自己破産や個人再生と言った裁判所の手続きを利用するような債務整理とは違い、債権者(消費者金融など)に弁護士などが直接、交渉をして借金を整理する方法です。借金をゼロにすることは難しいですが、返済可能な範囲まで減額することができます。

これだけでは、任意整理が自己破産や個人再生とどう違うのか?など、どのような借金整理法なのかがイメージしにくいと思いますので、今回は任意整理がどのような特徴を持った手続きなのかを、より詳しく解説していきます。

裁判所を通さずに債権者と交渉する

借金を整理する方法である「債務整理」には
・自己破産
・個人再生
・特定調停
・任意整理
の4種類があり、「任意整理」はそのうちの1つなっています。

任意整理は借金を整理するという意味では自己破産や個人再生と同じです。しかし、他の債務整理の方法と大きく違うのは裁判所の手続きを利用しないという点です。つまり、弁護士や司法書士が裁判所を通さずに債権者(消費者金融などの貸金業者)と直接交渉をしていきます。

そのため、最終的には債権者との和解が必要となります。もし、スムーズに和解ができなければ、粘り強く交渉をしていく必要があるため、自己破産や個人再生のような裁判所の手続きと比べると時間がかかることもあります。

また、消費者金融など債権者に、これまでの取り引きの情報を開示してもらう必要があるのですが、裁判所を通す手続きのような強制力がないため、情報の開示に同意してもらえないこともあります。債権者の理解が得られなければ任意整理は難しいと言えます。

基本的に借金を返済することが前提

任意整理は自己破産のように借金の免責(借金をゼロにする)を消費者金融などに求めるのではなく、冒頭でも書いたように、借金を返済できる範囲まで減額してもらえるように交渉していきます。減額された借金は分割払いで支払っていきます。

3年~5年間で分割で返済

分割する回数は基本的に3年、36回払いとなります。
なぜ、3年の36回払いなのかと言えば、多くの貸金業者は3年の36回払いには和解したとしても、これ以上長期の分割払いにはなかなか和解してもらえないためです。

稀に5年以上の長期分割が承諾されることもあるようですが、それは長期に渡って1度も返済に遅れずに支払いを続けてきたなど、債務者(借金をしている人)の信頼性が高い場合に限られます。取り引き期間が短い方は長期分割を提案したとしても和解に応じて貰える可能性は低いでしょう。

利息を計算し直して減額を交渉する

弁護士や司法書士が借金の減額を債権者と交渉するためにまず行うのが「利息の引き直し計算」です。

長期に渡って借金をしている人は利息制限法の制限利息である20%を超過したグレーゾーンで利息を支払っていることが多くあります。その場合、利息制限法内の適正な金利で利息を計算し直し、もし利息を払いすぎていた場合は超過利息分を元本に当てて借金を減額します。

任意整理前と後の比較

過払い金が返ってくることも

超過利息分を元本に当てると元本がマイナスになる場合があります。これは、利息制限法の適正な金利で借金を返済していたら、借金を払い終わっていたということを意味します。つまり、過払い金がありますので、こういった場合には過払い金返還請求を行います。

もし、債権者が過払い金返還請求に応じない場合は、過払い金の返還を求めて訴訟を行うこともあります。任意整理は基本的に裁判所の手続きを利用しませんが、交渉がまとまらない場合は訴訟することもあり得るため、全く裁判所の手続きを利用しないというわけではありません。

遡って引き直し計算

2010年6月に施行された改正法によって、出資法の上限金利が20%に引き下げられたことにより、現在ではグレーゾーンというものはありません。

しかし、現在は利息制限法の範囲内で金利を取られているとしても、過去に20%以上の金利で利息を支払っていた人は利息を払いすぎている可能性があります。

改正法が施行されたのは2010年6月ですが、大手の貸金業者はグレーゾーンに設定していた金利を前倒しで2007年頃から利息制限法の範囲内へ引き下げています。引き下げたとは言っても、過去の金利まで引き下げたわけではないので、遡って利息を引き直し計算することで払い過ぎた利息が見つかる場合もあります。

利息のカットを交渉

任意整理では利息の引き直し計算を行い、債務額が最終的にいくらになったか分かったら、債権者に向けて和解案を作成するのですが、この時に利息のカットを盛り込み、交渉します。

カットしてもらえるように交渉するのは、「経過利息」と「将来利息」です。 経過利息とは任意整理を弁護士などに依頼して返済を止めてから債権者と和解が成立するまでの利息で、将来利息はそれ以降の利息となります。

利息をカットしても和解は成立するの?

利息カットを交渉する理由として、東京三弁護士会では以下のような統一基準を設けて交渉に当たっています。

「債務者は、すでに今までの支払が不可能となり、弁護士に任意整理を依頼してきたものであり、担当弁護士としては、債務者の生活を点検し、無駄な出費を切り詰めさせて原資を確保し、和解案を提示するものであり、この和解金に、従来・将来の利息・損害金が加算されることは弁済計画そのものを困難にさせる」

つまり、利息をつけてしまうと任意整理をした後も返済が厳しくなってしまうので、利息はカットしてくださいね!ということですね。

債権者によってはなかなか交渉に応じない所もあるようですが、自己破産されて貸したお金が全く返ってこなくなるよりはマシだし、納得できなかったとしても裁判するまでもない、ということで和解が成立することも多いようです。

債権者を選ぶことができる

任意整理のメリットの1つでもありますが、複数の貸金業者からお金を借りている場合、全ての業者を整理する必要はありません。自己破産や個人再生と違い、自分が整理したい業者だけを選んで、借金を整理することが出来ます。

そのため、自動車ローンや住宅ローンはそのまま支払いを続けることが出来るので車や家などの財産を保持したまま、その他の借金を任意整理して返済していくことが可能です。

任意整理は誰でも出来るわけではない

借金を返済していくだけの資金が必要

任意整理では交渉して減額はできたとしてもゼロになるわけではないので、借金をしている人、つまり債務者に返済するための安定した収入や資金が必要となります。返済に当てれるだけの資金がなければ、和解は成立しないでしょう。

例え和解したとしても、約束した計画通りに返済することができなければ、結局、自己破産をすることになりかねません。そうなると、任意整理によって返済したお金が無駄とは言いませんが、自己破産をしておけば支払う必要のなかったお金となってしまします。

任意整理にこだわり過ぎない

任意整理による返済の継続が難しいと予想される場合は、無理に任意整理にこだわるよりも、自己破産をしてその後の生活を立て直した方が好ましい場合もあります。そのため、借金を整理する方法として、任意整理が適切なのか、それとも自己破産が適切なのかを慎重に見極める必要があるでしょう。

自分で判断が難しい場合は弁護士や司法書士に早く相談することをおすすめします。相談するタイミングを逃して借金が大きくなり過ぎると、自己破産をするしかなくりますからね。躊躇している場合ではありません。早めに相談にいきましょう。

↓「任意整理」の気になるブログを今すぐチェック!

にほんブログ村 その他生活ブログ 特定調停・任意整理へにほんブログ村