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任意整理は司法書士にも依頼できる!メリットはある?

任意整理は司法書士にも依頼できる

任意整理は法律相談だから弁護士にしか依頼できないと思っている方も多いかも知れませんが、一定の条件下では司法書士にも依頼することができます。

任意整理を司法書士にお願いする場合はどのような条件があるのでしょうか?また、司法書士に依頼する場合のメリットなどはあるのでしょうか?

まずは司法書士とは何なのかについて見ていきます。

司法書士とは?

司法書士は国家試験である司法書士試験に合格した人のことで、法律の専門家として不動産や法人の登記など裁判所や検察庁に提出する書類の作成が主な仕事内容です。

元々は弁護士の不足を補うために設けられたのが司法書士の制度なので、同じ法律の専門家である弁護士と比べると扱える業務は狭いといえます。弁護士は法律業務の全般を行えるのに対して、司法書士は登記と供託の2つの業務に絞られています。

しかし、2002年に司法書士法が改正され、司法書士でも研修と考査を受けることで、法務大臣から簡易訴訟代理の業務を行える能力があると認めてもらえます。このような司法書士のことを「認定司法書士」と言います。

任意整理が扱えるのは認定司法書士だけ

任意整理は司法書士にも依頼できますが、司法書士なら誰でも受任できるわけではありません。任意整理を受任できるのは司法書士の中でも「認定司法書士」だけです。

認定司法書士になると、140万円以下の借金整理に関する民事訴訟の和解や交渉、訴訟代理権などが認められます。それでも、140万円を超える事件は取り扱えませんので、注意してください。

何が140万円以下なのか?

認定司法書士だったとしても140万円を超える任意整理は受任することができません。もう少し詳しく言うと、「訴訟の目的の価額」が140万円を超えると受任できません。

では、ここで言う140万円とは何を指してるのでしょうか?借金の総額でしょうか?それとも、借金が減額した額のことでしょうか?

意見がバラバラ

実はこの140万円が何を示しているのか、はっきりと決まっているわけではありません。法律の解釈の仕方で、日本司法書士会連合会(日司連)日本弁護士連合会(日弁連)主張する内容が食い違っています。

日司連の方は、140万円は「経済的利益」のことであり1社ごと別々、だと主張しています。経済的利益とは、借金が減った額のことです。例えば、200万円の借金があって利息制限法の引き直し計算で80万円となったとします。この場合、経済的利益は120万円となります。

一方、日弁連の方は、140万円は「借金の総額」のことであり全社の合計、だと主張しています。このように2つの意見は全く逆をことを主張しています。

司法の判断としては以下のようなものがあります。

2009年の神戸地裁では、140万円は「借金の総額」のことであるという判決を下しています。つまり、日弁連の主張が支持された形となりました。

判決の理由としては、もし140万円が借金の減額分だとしてしまうと、減額分を少なく見積もって任意整理を受任しようとする司法書士がいるかも知れないためです。150万円減額できるところを140万円の減額で和解するなんてことを警戒したのでしょう。

また、2010年の別の裁判では、140万円は総額ではなく1社ごとに個別で考えるべき、との判断をくだしています。

まとめると、認定司法書士が受任できる140万円とは、1つの借入れ先の借金のことだと言えます。そのため、140万以下の借入れであれば何社でも受任できるということです。

司法書士に依頼するメリットはある?

個人的には司法書士に任意整理を依頼するメリットはあまりないのではないかと思います。事務所によって費用は異なりますし、債権者数でも費用が変わりますので一概には言えませんが、基本的には大きく費用が変わることもないようです。

やはり、ネックなのは多重債務者の場合、1社でも140万円を超える借金があった場合、司法書士では受任できないことになってしまいます。そのため、司法書士に依頼しようとして受任されなかった場合、弁護士に再度、依頼することになってしまいます。

また、140万円を超える過払い金が発覚した場合、地方裁判所で過払い金返還の訴訟を起こすことになります。司法書士は簡易裁判所にしか代理人としての権限がありません。そうなると、自分で出廷するか、もしくは別途、弁護士に依頼する必要が出来てきます。

さらに、司法書士は自己破産や個人再生の代理をすることができませんので、書類は作ってもらえても、結局は自分で申し立てることになります。自分で申立てた場合、弁護士に依頼するよりも裁判所に支払う予納金などが割高になる可能性が考えられます。

とは言っても、近くに弁護士事務所がない場合や、司法書士の業務内で処理できる任意整理であれば、相談する価値は十分にあると言えます。もし、微妙な場合は弁護士に相談するのが間違いないでしょう。

まとめ

  • 司法書士は140万円を超えると受任できない
  • 140万円とは借金が減った額ではなく借金の額
  • 140万円は1社ごとの借金の額
  • 費用は弁護士とあまり変わらない
  • 債務整理は可能な限り弁護士への相談がおすすめ

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