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任意整理における東京三弁護士会統一基準とは?

東京三弁護士会の統一基準

任意整理は裁判所を通さずに直接、債権者と交渉するため、イレギュラーなケースでも柔軟に対応する必要があります。どのように対応すべきかというのは、東京三弁護士会というところで統一基準が設けられています。

このような基準があることによって、どの弁護士に任意整理をお願いしてもある程度一定の結果が期待できると言えるでしょう。任意整理を依頼する側も、このような基準があると安心して依頼できますね。

そこで今回は、東京三弁護士会が設定している統一基準とはどのようなものかについて解説していきます。

そもそも「東京三弁護士会」とは?

東京には、東京弁護士会第一東京弁護士会第二東京弁護士会の3つの弁護士会があり、東京三弁護士会とはこれらを合わせた総称です。

<各弁護士会のホームページ>
東京弁護士会
第一東京弁護士会
第二東京弁護士会

元々は東京には東京弁護士会の1つだけがあったのですが、戦前の大正時代に派閥争いが起こり、第一東京弁護士会と第二東京弁護士会が分裂する形で、現在のような3つとなったようです。しかし、現在では弁護士会は地方裁判所に1つと法律で定められているので、これ以上増えることはありません。

ちなみに、北海道にも函館、札幌、旭川、釧路の4つの弁護士会がありますが、これは広い土地をカバーするために地方裁判所が4つあるので、これに伴い弁護士会も4つあるというわけです。

3つの弁護士会に違いはない

東京には3つも弁護士会があるので、何か違いがあるのか?と思うかも知れませんが、特に大きな違いはありません。地域で分かれていたり、専門分野で分かれているのではないので、どの弁護士会に法律相談してもほとんど違いはないでしょう。

東京三弁護士会の統一基準とは?

東京三弁護士会が何なのかが分かった所で、次は本題となる統一基準について解説していきましょう。

冒頭部分でも書いたように、東京三弁護士会では任意整理などクレジット・サラ金問題においてどのように事件を処理するべきかについて統一の基準があります。東京三弁護士会に所属する弁護士は、この統一基準に従って任意整理などの事件を処理する必要があります。

ただし、統一基準に従う必要があるのは、弁護士会を通して法律相談センターから受任した場合のみです。弁護士会を通していない法律相談を受任した場合には、この統一基準に従う義務はありません。また、東京以外の弁護士においても、この統一基準に従う必要はありません。

しかしながら、昨今では全国の弁護士会でも同じような基準を設けている傾向なので、どの弁護士会でも同じような基準で任意整理していると言えるでしょう。

統一基準の内容とは?

東京三弁護士会が設定している統一基準の内容には主に3つの基準があり、任意整理において貸金業者が抵抗した場合にどのように対処するのが適切なのかが示されています。

各弁護士がこれらの基準にのっとり、徹底的に対応してきたことにより、昨今ではある程度大きい貸金業者からはこの基準が認知され、理解を得られてきています。

以下は基準の内容です。

基準①:すべての取引経過の開示を請求する

任意整理において元本の減額が期待できるのは、利息制限法に基づいて引き直し計算を行い、払い過ぎた利息があった場合です。この引き直し計算は貸金業者から開示された取引経過をもとに行いますので、これに誤りがあれば正確な引き直し計算もできません。

しかし、貸金業者は過払い金が発覚を恐れて、途中からの履歴を開示したり、取引回数をごまかしたり、完済した取り引きを開示しないなど、正確な情報を開示していない場合があります。

このような場合には、全ての取引経過を開示するように粘り強く要求します。

基準②:残りの元本を確定する

2つめの基準は、利息制限法に基づいて引き直し計算を行い、残りの借金を確定することです。利息や遅延損害金は債務者が最後に取引した日を基準として計算するように定めています。

基準③:遅延損害金と将来利息はつけない

任意整理では残りの借金が確定したら、毎月いくらを何年かけて返すかなどをまとめた和解案を作成し、貸金業者に和解を求めます。この時に、遅延損害金と将来利息はつけないというのが3つ目の基準です。

遅延損害金と将来利息をつけない理由を統一基準では以下のように説明しています。

債務者は、すでに今までの支払いが不可能となり、弁護士に任意整理を依頼してきたものであり、担当弁護士としては、債務者の生活を点検し、無駄な出費を切り詰めさせて原資を確保し、和解案を提示するものであり、この和解金に、従来・将来の利息・損害金を加算することは弁済計画そのものを困難にさせる

利息と損害金をつけないことに法的な根拠はないものの、貸金業者としてはこれに対して裁判で争ってもメリットがないので、このような和解案で合意することも多いです。

まとめ

今回は東京三弁護士会が設置している統一基準について見てきました。正直、任意整理を依頼する方としては知ってても知らなくても、あまり変わらないかも知れません。

しかし、このような基準があり、各弁護士がこの基準に従って交渉してくれている結果、貸金業者も無駄な抵抗はしないようになってきていますし、この基準が全国に広がってきています。

そのため、借金でお悩みの方で弁護士に相談に行くことをためらっている人も安心して相談に行けるのではないでしょうか。初回は無料で相談できるところも多くありますので、1人で悩まないで相談してみることをおすすめします。

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