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和解が成立!和解契約書とその後の返済方法について

和解の成立

いよいよ任意整理の手続きも終盤です。
引き直し計算で算出した金額で貸金業者と交渉を行い、合意が得られると和解の成立となります。和解が成立すれば、あとは減額された借金を返済していくことになります。

和解をする際は和解契約書を交わすことになりますが、これは誰が作るのか、そして、どのような内容にするか、などについて解説していきます。また、和解後にどのような形で返済していくのかについても触れたいと思います。

和解の成立

利息制限法に基づいた引き直し計算で出した金額をもとに、将来利息のカットや3年36回払いで返済していく内容を盛り込んだ和解案を貸金業者に提示し、これが受け入れられれば和解成立です。

弁護士や司法書士に任意整理を依頼して和解が成立するまでの期間は概ね3ヶ月程度で、長くても6ヶ月くらいが一般的です。

和解契約書を作成する

和解が成立すると、今後のトラブルを避けるためにも和解契約書を交わします。和解契約書は弁護士や司法書士が作っても良いですし、債権者である貸金業者に作ってもらってもかまいません。

しかし、貸金業者に作ってもらうと、和解の内容が正しいものになっているか、抜けている部分はないかなどを確認する手間が出てくるので、債務者の代理人である弁護士や司法書士が作ることが一般的です。

和解契約書の内容

和解契約書には、返済の仕方の詳細や、支払いが遅れた場合にどうすのかなど、和解の内容を細かく記載していきます。

支払いが遅れた場合は、債務者が悪いので貸金業者に有利な条件になりますが、必要以上に有利になり過ぎないようにバランスを見ながら債務者の利益も確保するような内容を記載します。

債務者の利益を確保するためにも、弁護士や司法書士は安易な和解は避けるようにしなければなりません。

和解契約書に具体的に掲載する内容は下記の項目です。

①残りの借金を確定する

初回の取引日が平成◯年◯月◯日ということを確認し、残りの返済額を〇〇円と確定することを記載します。

なお、貸金業者から開示された取り引きの履歴(取引経過)が本当に正しいのか怪しい場合は、初回の取引日は記載しておきますが、後で日にちが異なることが判明したときのために争えるように準備しておきます。

②返済の方法

ここでは、和解金◯◯円を支払うことを認めて、何回で分割して、毎月いつまでに、いくら支払うのかを記載します。一括なら一括で、いくら支払うのかを記載します。

ここでの注意点です。和解契約書の合意には貸金業者弁護士(司法書士)との間で記名、押印が必要なので、和解契約書が揃うまでに多少時間がかかります。そのため、月末が1回目の支払いの場合、月末に和解契約書を貸金業者に送ってしまうと、1回目の支払い日に遅れてしまう可能性があります。

和解契約書は1回目の支払い日に間に合うように余裕を持って貸金業者に送付します。

③期限の利益喪失

この項目は簡単に言うと、債務者が返済を怠った場合は一括して支払うように請求して良いですよ、ということを記載します。ただし、債務者になるべく不利益がないように条件を提示して、条件を満たした場合のみ請求できるようにします。

条件は、
・2ヶ月分を超えて延滞したとき
・破産した時、又は破産の申立を受けたとき

などが挙げられます。

期限の利益を喪失するタイミングには、「当然喪失」と「請求喪失」の2種類あります。貸金業者が一括請求を求めた時点で喪失となる請求喪失の方が債務者には有利なので、こちらを選択します。

④証書の返却等

この項目には、借金を完済したときには、借用書にあたる債権証書を返却して、完済証明書を発行してくださいね、と言った内容を記載します。

これを記載しておくことで、完済した後の手続きもスムーズです。

⑤清算条項

最後に記載するのが、「清算条項」です。
清算条項とは、今回の和解契約書に定めるほかに債権や債務はお互いに何もありませんよ、という確認をします。これを書くことによって、今回和解した借金以外の請求は出来ないということを明確にします。

これを書くことによって、任意整理後のトラブルを防止する意味もあるので、とても大事な文言となりますね。

和解金の送金方法

和解契約書を作成して、和解が整理したら、次は和解金(返済していく借金)をどのように払っていくか考える必要があります。

和解金の払い方には、
・債務者本人が貸金業者の口座に送金する
・弁護士(司法書士)が和解金の送金を代行する

の2通りが考えられます。

弁護士に代行してもらう方がメリット大

債務者は3年以上をかけて貸金業者に返済していくことになります。しかし、収入と収支のバランスを考えながら、倹約した生活を送るのは簡単ではありませんので、自分で送金する場合は少しで気が緩めば返済が遅れることになります。最悪の場合、また借金をしてしまう可能性あるでしょう。

一方、弁護士(司法書士)に和解金の送金を代行してもらえば、生活を指導、監督してもらえるので、再び多重債務に陥ることがなく、完済まで漕ぎ着ける可能性が高くなります

弁護士や司法書士が代行する場合には1回につき1,000円の手数料が取られますが、それでも代行をお願いした方がメリットは大きいと個人的には思いますね。ちなみに、手数料1,000円の中には金融機関の送金手数料も含まれています。

入金がなくても弁護士は立て替えない

送金を代行してもらう場合は、毎月決まった日に弁護士や司法書士に毎月の返済額を入金し、入金が確認されれば、貸金業者に送金してもらう手順となります。

もし、債務者が弁護士や司法書士への入金を怠った場合ですが、基本的に立て替えて支払ってくれることはありません。入金がなければ弁護士や司法書士から督促の連絡があります。

「弁護士や司法書士は依頼者の味方だから何とかしてくれるだろう」といった甘い考えは絶対に持たないようにしてください。最終的に自己破産することになりますので。

まとめ

今回は和解の成立したことを書面で残しておく、和解契約書についてと、和解金の送金方法について解説してきました。

和解契約書に関しては基本的に弁護士や司法書士にやってもらうことなので、依頼する方は知識として持っておくだけで良いでしょう。

和解金の送金に関しては、弁護士や司法書士に代行してもらうかどうか意見が別れるところではありますが、本当に完済したいのであれば、弁護士や司法書士の監視のもと返済していった方が良いので、代行してもらうことをおすすめします。

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