返済が遅れた!遅延?延滞?ブラックリストに載る?
クレジットカードやカードローンを利用していると、うっかり返済日を忘れていまったり、急な出費で返済日に返済できなかったりと、返済が遅れてしまうことがあります。その時に気になるのは、これが「遅延」なのか「延滞」なのか、そして「ブラックリストになってしまうのか?」ということではないでしょうか。
そこで、今回は「遅延」と「延滞」の違い、そして、その影響について解説していきます。
遅延と延滞の違いは?
「遅延」と「延滞」はどちらも返済日に遅れたことを意味していますが、一般的には程度が違うと言えます。しかし、信用情報機関によっては延滞のことを支払遅延と言ったりもするので、定義は様々なのかも知れません。
延滞はブラックリスト!
基本的にブラックリストに載ってしまうくらい返済が遅れることを「延滞」と言っています。概ね61日以上または3ヶ月以上も返済日から遅れてしまうと延滞とされます。
延滞となると、信用情報機関が記録している信用情報に「異動」という情報が登録されます。この異動が登録されることを「ブラックリストに載る」と言われています。
つまり、延滞とは返済日に遅れただけではなく、何ヶ月も支払いが滞っている状態を意味しています。
延滞してブラックリストに載ってしまうと、約5年は新規でクレジットカードを作れなかったり、ローンが組めないなど、新たにお金を借りることができなくなります。
「ブラックリスト」についての詳しい内容はコチラを参考にしてください。
■任意整理でブラックリスト?ブラックリストについて知ろう
遅延もブラックリストの可能性あり
一方、返済日から数日遅れたことを「遅延」と言っており、再引き落とし日に支払えば延滞ではなく遅延だと言えるでしょう。つまり、延滞よりも遅れた期間が短い場合ですね。
ネット上では、「ちょっと遅れてしまっても再引き落としで支払えば大丈夫」、「遅れても電話して謝って支払えばOK」など、ちょっと遅延してもブラックリストには載らないから大丈夫と言った内容が見られます。
確かに、ちょっと遅れただけではブラックリストには載らない可能性が高いかも知れませんが、全ての人に当てはまるわけではないので注意が必要です。カード会社によっては1日遅れただけでも、ブラックリストに登録する可能性はゼロではありません。
特に、常習的に数日遅れたりしている人は、ブラックリストに載る可能性が高いでしょう。
返済日にちゃんと支払うように気をつけていたにも関わらず、うっかり忘れてしまった場合は、すぐにカード会社に連絡を入れるようにしましょう。カード会社によって対応は異なりますが、支払う意志や誠意を見せることで、信用情報に傷が付かないかも知れません。
ブラックリストはどのくらいいるのか
返済が遅れてしまって、実際にブラックリストに載ってしまった人はどのくらいいるのでしょうか?信用情報機関であるCICとJICCの統計データを見てみましょう。
統計データは平成27年10月のものです。
CICの統計データ
※引用元:CIC件 | 人数 | |
---|---|---|
貸金登録情報量 | 19,229万件 | 7,616万人 |
うち残高有り情報量 | 1,718万件 | 1,162万人 |
うち異動情報 | 543万件 | 401万人 |
JICCの統計データ
※引用元:JICC件 | 人数 | |
---|---|---|
総登録情報 | 3,579万件 | 1,934万人 |
残高有り情報 | 1,732万件 | 1,139万人 |
うち異動情報 | 648万件 | 387万人 |
「異動情報」と書かれている部分がブラックリストに載っている件数です。
残高がある人のうち、CICでは34.5%、JICCでは33.9%の人がブラックリストだということです。借金がある人のうち3分の1はブラックリストというのは、予想よりも多かったのではないでしょうか?
ブラックリストに載ってしまえば、カードローンやキャッシングができないだけではなく、車や住宅ローンなども組めないので人生設計まで狂ってしまいます。
借金に対するちょっとした甘さで人生設計まで狂わせないよう、明日は我が身だと思って返済日は遅れないようにしなければなりません。
まとめ
今回は「遅延」と「延滞」の違いを中心に書いてきました。
遅延と延滞は返済が遅れる期間に違いがあり、支払いが長期的に数ヶ月も滞る延滞ではブラックリストに載ってしまいます。しかし、短期的に返済が遅れた遅延の場合であっても、ブラックリストに載る可能性は十分にあるので注意が必要です。
また、返済に遅れてしまうと、利息とは別に遅延損害金というペナルティのようなものまで支払う必要が出てきます。これも遅れれば遅れるほど、返済の負担となります。
過去に遅れたことある人や遅れそうになったことがある人は、ブラックリストに近いと言えますので、まずは絶対に支払いに遅れないように対策をしてましょう。
遅延損害金の詳細や支払い忘れを防止する方法は下の記事で紹介しています。
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カテゴリ:借金に関する基礎知識